2010年06月07日

○○力低下の本当の原因

学力低下の原因は何か…ここ数年見るのがいやになるほど、日本中あちこちで叫ばれてきた犯人探し。

私がこれだと考えている真の原因が、意外にも巷間で議論されていないので極論という批判覚悟で申し上げます。

学力低下の真の原因、それは「便利になりすぎたこと」です。学力だけではありません、体力、運動能力、器用さ、コミュニケーション能力、すべて最近低下が懸念されているものの、第一原因として取り上げたく思います。

自家用車の普及や交通網の発達で、子供の歩く時間が奪われるように、「自分の力」を代行する機器や手段の出現で、否応なしに努力させられる機会があまりに減りました。

遊びも自分で工夫する余地のまったくない電子ゲームが席巻するようになってから、子供の創造性は下がる一方になっているようです。

我々の一世代上の方たちは不便な生活のなかで、当然のように家事をこなし、遊びも自らの体と手で自在に生み出す力を得て、日本の二次産業を急成長させました。そのあと我々同世代の人間になると結構便利になって、遊び道具はたいがい店で買う時代になりましたが、まだ外で体を動かす遊びができたし、屋内ではルール変更が可能なアナログ盤上ゲームで頭を使うコミュニケーションができました。その中で、優秀な人間は実体験をもと独自の二次元世界を展開して、世界の先端を走るようになっています。

いま残っているのは出来上がってしまったものだけです。

情報入手の不便さを解消するために携帯電話を開発、普及させたのは悪いことではありません。しかし思い出してみてください。学生のころ女の子(女性なら男の子)の家に電話をする時、「親父が出てきたら…」「ママさんが出てきたら…」緊張しながら軽くシミュレーションして電話口に立ったことはないでしょうか?国語のテストで敬語の問題が解けないやつでも、それは何とかしようとしてました。

今は誰にも邪魔されずに、好きな時間に好きな相手に言葉をおくることができます。一見幸せなことのようですが、やはり成長の機会を奪っている気がします。礼儀作法を実践する回数は確実に減りますし、同級生の親との予期せぬ接触による不測の事態は、あとで考えると得がたい経験でもあったことが多いものです。

不便さの復活を唱えても今は愚痴くらいにしか聞こえないかもしれません。しかし少なくとも、今の「便利が生み出した不便」に自覚を持たない限り、教育の再生は家庭にも教育機関にも無理であると、私は確信しています。


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ラベル:学力低下
posted by 徒手空腹 at 00:58| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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